広島県(お好み焼き県)

広島県は安芸と備後の二国からなっており、備後の中心は現在の広島県の第二都市でもある阿部氏10万石の福山市。NKK(日本鋼管)の主力工場が来て発展しました。

 

福山城の天守閣は戦災で失われましたが、現在では復元されています。創建当時から現存する伏見櫓はその名が示すとおり伏見城の遺構を移したもので、華麗な桃山風の名建築。伏見城の建築はすべて撤去されて全国各地に移築されましたが、いずれも華麗な桃山文化の粋を感じさせています。皇居二重橋の風景になくてはならない二層櫓もそのひとつです。

 

ご当地ラーメンで有名な尾道はかつて福山のライバルでしたが、背後の山と海の間が狭いので人口ではだいぶ差を付けられました。しかし、国宝の多宝塔をもつ浄土寺など坂道に古い街並みや寺院が並ぶ美しい町で、林芙美子の小説や大林宣彦監督の青春映画で知られ人気があります。

 

町衆の熱意もたいへんなもので、秋にはグルメ・フェスティバルが町を上げて開かれ、有名人を何人も呼び、同時並行的に昼間は講演会、夜は講師を囲んで夕食会、さらに講師を連れて夜の町へ繰り出すという、町中で教養を深め、食文化を楽しもうというユニークな催しを行っています。

 

実は広島県には府中という町が二つあります。ひとつは備後の府中市で、全国で全く同じ市名なのはここと東京の府中市だけ。安芸の府中町は、広島市に囲まれた小島の形になっています。なにしろ、マツダの本社工場がある超リッチな町で合併などしたくないのも当然の話です。

 

広島県民の県民性は陽気で楽天的、遊びと酒が好きと言われています。ハワイや北海道の移民にも積極的でした。ホノルルと広島はこの縁で姉妹都市になっています。

 

人情家ですが行き過ぎて批判されることもありそうなのも広島県民の特徴です。酒好きで「貧乏人は麦を食らえ」など正直な暴言でも知られた竹原出身の池田勇人元首相や亀井静香氏はその典型。

 

女性ではプロゴルファーの岡本綾子氏、バレリーナの森下洋子氏、元アナウンサーでフジテレビの鹿内春雄社長(故人)の夫人になった頼近美津子氏など、国際派志向の元気者が並んでいます。